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スタッフブログ

クスノキの香り

 朝の散歩ルートに中学校の裏を通る川沿いの道がある。そこに3本、歩道の上空に枝を拡げた大きな楠が立っている。うんと手を伸ばせば艶々した濃緑の葉を千切ることができる。その葉を手のひらのなかで握りつぶすとシナモンのような香りが立って:

      楠の樹や その葉手折れば シナモンの 香り芳し また仰ぎ見る

    

 出張の電車に乗る前、博多駅ビルのエスカレータを上がってみると、なんだか人が集まっている。覗くと、香り商売の実演中。なんと、クスノキのエッセンシャル液の宣伝。山積みされた楠の積木の中から一本取り出してクスノキエキスの抽出液をスプレーして、見物客に回している。強烈なにおい。虫よけに部屋の隅に置くと効果テキメンとのこと。

 スプレー前の積み木を手に取って嗅いでみると、あのときの香(かぐわ)しい匂いがほんのり。小銭を出して数本分けてもらった。何本かは友人にあげたので今は手元に一本しかないけれど、白木なので、なんだか神社の形見のような感じ。これも僕のささやかなアナログ・ガジェット。