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研究室
情報セキュリティ研究室

情報セキュリティ研究室

インド統計研究所/カルカッタ大学研究訪問,及びMSAST2015講演

■日時:2015年12月16日~12月21日
■場所:インド コルカタ

■報告者:ISIT情報セキュリティ研究室 穴田 啓晃 研究員
■謝辞

  • 本研究訪問に関し,報告者は下記の研究費の支援を受けております.ここに深謝申し上げます.
    • 日本学術振興会 科研費/研究課題番号:15K00029/研究課題名:「対話型証明と秘密分散に基づく認証方式・署名方式の設計及び安全性評価」
  • 研究討議の参加者である Sushmita Ruj氏,Samiran Bag氏,Binanda Sengupta 氏(インド統計研究所),Avishek Adhikari氏,Partha S. Roy氏 及び 本報告者は,下記の研究プロジェクトのメンバーです.

■内容

本報告者は科研費の下,デジタル署名方式・対話型証明方式の研究を推進している.この度,当該の研究に関し,ここ1年半ほど交流しているインドの研究者を訪問し,また国際会議MSAST2015にて講演を行った.以下に抜粋しリポートする.

12月16~17日: 情報セキュリティ研究室はインド統計研究所(Indian Statistical Institute)と交流協定(MOU)を結んでいる.また,本報告者は科研費の下,連携研究者と共同で,デジタル署名を応用した評定スキーム(買い物サイトにおける商品の“☆”打ち)を研究している.今回,対面での討議により,細部の設計を詰めることができ,また,解決すべき課題をより明らかにすること等,研究の意義を確認することができた.

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(左上)インド統計研究所コルカタ.インドが誇る統計学者マハラノビシュ氏が創始.(右上)前所長のBimal K. ROY氏は暗号学の御専門.(左下)派手さはありませんが活動は充実しているように見えました.(右下)所内は庭園が綺麗でした(農学の実験も兼ねています).

12月18日:カルカッタ大学(University of Calcutta)の純粋数学科とはここ5年以上継続的に研究交流を続けている.今回の訪問では,当該学科の博士・修士課程学生及び助教の方々を対象に,科研費研究課題に係わる対話型証明方式についての講演を行った.質疑応答では,証明データの検証者にどのような前提を置くかについて質問があった.内容が伝わったことを確認することができたと共に,研究上で置くべき力点について認識することもできた.

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(左上)カルカッタ大学(University of Calcutta)のキャンパスの一つ.(右上)純粋数学科(Department of Pure Mathematics).(左下)ゼロ知識対話証明の入門的話題を講演させて頂きました.(右下)情報系修士1年次の学生さん.

12月19~20日:上記カルカッタ大学の博士課程学生およびポスドクの方々と,科研費研究課題に係わる秘密分散法について対面で討議した.主に今後の共同研究の課題について情報共有を行った.

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(左上)宿泊ホテル及びその周辺のガンジス川散策路にて研究討議しました.(右上)昼のガンジス川.(左下)研究討議メンバー.Dutta氏(左,カルカッタ大学博士課程学生),RoY氏(カルカッタ大学ポスドク),本報告者.(右下)夕暮れのガンジス川.

12月21日:MSASTは上記カルカッタ大学のA. Adhikari助教及びM. R. Adhikari氏が実行委員を務める,数学をコア技術とした統計学,情報科学,物理学の研究の発表が行われる国際会議である.

MSAST2015 Webページ:http://imbic.org/forthcoming.html

毎年開催されており,第9回となる今回は40名ほどの参加者を集め行われた.本報告者は第1日(12月21日)のみ参加し,量子計算機の実現後にも安全な暗号・デジタル署名方式(科研費研究課題に関連)の研究成果である“部分復号方式”について講演を行った.題目は “Group-Ring NTRU and its Application to Partial Decryption(群環NTRUとその部分復号への応用)”. 質疑応答では,統計学者から「ランダムな多項式とは?」また,暗号研究学生から「高速処理可能なのに解読はされない?」といった質問があり,回答したと共に,率直な視点を改めて確認し,情報収集することができた.

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(左上)国際会議MSAST2015の第1日に参加しました.(右上)”Group-Ring NTRU and its Application to Partial Decryption”と題し講演させて頂きました.(左下)暗号や情報セキュリティのみならず,数学の統計学や医学への応用の話も多かったです.(右下)実行委員で共同研究者のAvishek Adhikariと(カルカッタ大学・助教).

(以上)