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情報セキュリティ研究室

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CySECシンポジウム2015 参加報告

■参加会議名: CySECシンポジウム2015
Webサイト:https://cysec.dendai.ac.jp/event/event_2.html
■日時:2015年11月10日13:30~17:30
■場所:東京電機大学 東京千住キャンパス 1号館2階 丹波ホール
■報告者:ISIT情報セキュリティ研究室 穴田 啓晃 研究員
謝辞:本シンポジウム参加に関し,報告者は下記の研究費の支援を受けております.ここに深謝申し上げます.

  • 日本学術振興会 科研費/研究課題番号:15K00029/研究課題名:「対話型証明と秘密分散に基づく認証方式・署名方式の設計及び安全性評価」

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東京電機大学の「国際サイバーセキュリティ学特別コース(CySEC)」の「CySECシンポジウム」.

■内 容: 東京電機大学は2015年4月より「国際サイバーセキュリティ学特別コース(CySEC)」を開講し,サイバーセキュリティ高度専門家の育成を本格化している.「日本はサイバーセキュリティの分野で後れを取っており,マイナンバー本格施行,2020年東京五輪を控え,この分野の早急なレベルアップ並びに専門家の育成が急務」としている.この背景の中,CySECの活動の一環として開催されたシンポジウムは参加者約150名を集め,6件の講演が行われた.以下,聴講参加し情報収集した内容を抜粋し報告する.

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(左)コーヒーブレイクでは活発に意見交換.(右)ポスターセッションは50件以上.

■講演 “情報セキュリティにおける脅威 インテリジェンスと教育の価値について”(Kevin Henry氏,Senior Instructor and Consultant, Mile2)民間企業が被っている情報セキュリティインシデントの事例を挙げ,民間企業におけるCISO(Chief Information Security Officer)とCXOs(Chief “XXX” Officers,最高経営責任者を含む責任者ら)の意思疎通の重要性を説いていた.CISO, CXOsらが力点を置くべき8つの領域は,1)セキュリティリスクマネジメント,2)資産セキュリティ,3)セキュリティ工学,4)通信・ネットワークセキュリティ,5)アイデンティティ・アクセス管理,6)セキュリティアセスメント・テスト,7)セキュリティ運用,8)ソフトウェア開発セキュリティ とのことであった.5)は他の講演者からも要強化領域との話があり,認証方式・署名方式への期待の高さを伺い知ることが出来た.

■講演 “経済産業省におけるサイバーセキュリティ施策”(瓜生和久氏,経済産業省)IPAやJPCERTを抱える経産省らしく,IPAのサイバーレスキュー隊やJPCERTのインシデント対応支援についての紹介があった.CSIRT(シーサート)の国際連携,情報セキュリティスペシャリスト試験合格者の登録制度,学生らのセキュリティキャンプの継続など,施策を打ち出していく旨の説明があった.

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(左)参加者は150名ほど.(右)内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)を中心に6つの省庁が連携.サイバーセキュリティは国策です.

■講演 “重要インフラのサイバーセキュリティ”(梶浦敏範氏,日本経済団体連合会)内閣サイバーセキュリティセンターが掲げる重要インフラ13分野を改めて挙げていた:情報通信,金融,航空,鉄道,電力,ガス,政府・行政サービス,医療,水道,物流,化学,クレジット,石油.「モノのインターネット(Internet-of-Things)」の拡大を考えると13分野は全てインターネットにつながる可能性があり,インフラの脅威(スマートシティの麻痺)への対策が緊急課題であることを説いていた.更に,そのためには8万人不足とも言われる(IPA. 2014年)人材不足の解消が課題であり,更にそのためには,セキュリティ人材にとって魅力的なキャリアパスを提示できるかが根本である旨,力説していた.

■講演 “サイバー空間の展望と利活用”(国際化サイバーセキュリティ学 安田浩教授)情報セキュリティはサイバーセキュリティへと移行し,《サイバー空間の制空権》(本報告者)を守る点を力説していた.また,情報が多対多で送受信される中,相手が信用してくれる,また,相手を信頼できるための,認証方式・署名方式が重要であり旨の言及があった.

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(左)《サイバー空間の制空権》(本報告者)の時代に.(右)東京電機大学の東京千住キャンパス.シンポジウムのみならずキャンパスも立派でした.