ここから本文です
研究室
情報セキュリティ研究室

情報セキュリティ研究室

ACMCCS2014 及び 併催ワークショップ聴講報告

■参加会議名:21st ACM Conference on Computer and Communications Security
■日時:2014年11月3日8:30~11月7日18:00
■場所:スコッツデールプラザ&リゾートホテル(8235 East Indian Bend Road, Scottsdale, AZ 85250, U.S.A.)
■報告者:ISIT情報セキュリティ研究室 穴田 啓晃 研究員
■謝辞:本研究会への参加費に関し,報告者の穴田は下記のプロジェクトの支援を受けております.ここに感謝申し上げます.
 ●総務省「国際連携によるサイバー攻撃の予知技術の研究開発(PRACTICE)」

(左)開始前(会場の左半分).(右)ACMCCS2014,始まりです.

■内容:ACMCCS はACM(Association for Computing Machinery)の主催する国際会議:Conference on Computer and Communications Securityで,情報セキュリティ系ではトップカンファレンスの一つとされる.年々投稿数が増加しており,第21回を数える今回のACMCCS2014は585件と過去最高であった.一方,採択数は114件で採択率:19%と,選りすぐりの論文が発表された結果であった.参加者数は約300名であり,日本からの参加者は10名で,内訳は,大学教員:5名,民間企業:3名,独立行政法人/公益財団法人:2名であった.主会議であるACMCCS2014(11月4日から6日)の他,前日(11月3日)及び後日(11月7日)には各々5個(計10個)のワークショップも併催され,大規模な国際会議であった.以下,情報収集の概要について報告する.
■11月3日:併催ワークショップ. “SafeConfig”, “WPES”, “TrustED”, “WISCS”, “MTD”の5つが開催された.中でも本出張に関係したのは “MTD(Moving Target Defense)”で,その主題は,例としてシステムのIP addressを時間の経過と共に変化させる等のものである.この主題はここ1,2年程関心が高まっており,50名程の参加者が集め,盛況であった.マサチューセッツ工科大学からは “A Game Theoretic Approach to Strategy Determination for Dynamic Platform Defenses”と題する, “leader-follower game”なるゲーム理論に基づきシステム構成の変化を最適化させる発表が興味深かった.

(左)セッションは3パラレル.各室ほぼ満員.(右)コーヒーブレイク.意見交換で大賑わい.

■11月4日から6日:主会議.3日間で計12の時間帯に亘る,3パラレルの,計36セッションが行われた.Malware(マルウェア)のセッションでは,テキサスA&M大学から “AutoProbe: Towards Automatic Active Malicious Server Probing Using Dynamic Binary Analysis”と題する,積極的にパケットを発信しレスポンスを解析する手法の発表があった.同趣旨の研究は,2014年2月に参加した国際会議NDSS2014でも別の大学から発表されていた.分散型サービス不能攻撃(DDoS攻撃)の対策として各大学・企業で研究が進められている様子が伺えた.他,Network Security 等のセッションに参加したところ,今回の特徴として,モバイル関係/ハードウェア処理関係の安全性を問う発表が多い傾向であった.

(左)ランチ.アリゾナの日差しは強かったです.(右)SSL/TLSのセッション.Q&Aが活発でした.

■11月7日:併催ワークショップ. “SIW”, “AISec”, “SEGS”, “SPSM”, “CCSW” の5つが開催された.中でも“AISec (Artificial Intelligence and Security)” は機械学習を取り扱う発表が多く本出張に関係した.
Intrusion and Anomaly Detection(侵入及び異常の検知)のセッションでは,Hewlett-Packard社から “Detecting Malicious Domains via Graph Inference” と題する発表があった.高速な “Belief Propagationアルゴリズム”に基づき,疑わしさの尤度を求める手法が効果的に見受けられた.
バンケットでは,ACMCCSの次回以降が2015年はデンバー(アメリカ),2016年はウィーン(オーストリア)で開催される旨が発表された.(以上)